奨学金には種類がある?奨学金から見た日本の課題:借金と大学進学・留学

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奨学金には2種類、貸与奨学金(いつか返済・返還が必要)と給付奨学金(返済不要)があるのをご存知でしょうか?

大学入学や留学時に、深く考えずに貸与奨学金を借りてしまうと、卒業後に利子をつけて(条件によって利子なしもあり)返済しなくてはなりません

日本学生支援機構(JASSO)では、「給付型奨学金」と「貸与型奨学金」の2つに大きく分けた上で、「貸与型奨学金」を、

  • 第一種奨学金(無利息)
  • 第二種奨学金(利息付)

の2種類に分けています。

大学入学や留学時に、深く考えずに貸与奨学金を借りてしまうと、卒業後に利子をつけて(条件によって利子なしもあり)返済しなくてはなりません。

ただ、貸与奨学金を利用して大学に通ったものの、返せなくなってしまった。それを帳消しにしたい。巷ではそんな「奨学金帳消しプロジェクト」なるものが話題らしいですね。

日本における奨学金の課題

奨学金帳消しプロジェクトHP

過去に借りてしまった奨学金について私にはどうにもできないので、未来の話をしたいと思います。 

ここでの課題は2つ。 

① 給付型奨学金の存在を知らない 

② 給付型奨学金に受からない 

(知っているが面倒で応募しない、はここでは論外とする) 

***

 ①給付型奨学金の存在を知らない

 貸与型の奨学金を借りる方の多くは、そもそも給付型奨学金が世の中にたくさんあることをを知らないと思います。

大学HP等にいくつか掲載があるかもしれませんが、実はそれ以上にたくさんあります。

知らなければ応募すらできない。

結果としてJASSOなどの貸与型奨学金を受給することしか頭にない状態に陥る人がいる一方で、一部の情報強者は給付型奨学金を併用しているのが現状です。

つまり情報格差が大きい状態。 

Google検索など、検索エンジンを使いこなすには一定のスキルが必要です。

私の周りの人の検索エンジンの使い方を見ていても、検索が上手くない人がとても多いです。

どのような検索ワードを入れると欲しい情報にたどり着けるか知らない、

故に公式サイトではなく誰かが書いたブログ(つまり不正確な情報も多い)が上位に表示されてしまう。

それに疑問も持たずに上位表示のものをクリックし、間違った情報を得てしまったり、そもそも欲しい情報にたどり着かないなど非効率な情報収集方法をしてしまっています。

また、検索結果の最上位はリスティング広告(「スポンサー」などと記載がある)で、企業やウェブサイト運営者がお金を出して載せている広告です。

それを知らず、あるいは気にせずクリックしてしまっている人がとても多いです。

検索エンジンの正しい使い方は、学校では教えてもらえません。したがって、彼らも自分のやり方に何の疑問も抱いていないのが現状です。

今後は、検索エンジンを生成AIが代替していくことになると思います。

ChatGPTなどの生成AIは人間と会話するように投げかけるだけで良いので、検索エンジンよりはスキルに差がでないかもしれません。

ただし、生成AIの出力の精度もプロンプト(入力・指示した情報)に大きく左右されるのが実情なので、ある程度の差は残り続けるでしょう。

近年は奨学金情報を発信するSNS(@kikkakeportalも含む)など給付型奨学金情報へのアクセスが容易になってきている、かつガクシーのような奨学金プラットフォームもできているので、この情報格差は解消されつつある課題ではあるかもしれません。

ただ、こうした情報発信媒体(SNS)にたどり着くことすらできない、という人がいるのはまた別の課題です。

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②給付型奨学金に受からない

学業成績が悪い、文章力がない(魅力的なアピールや論理的な文章が書けない)といった理由から、応募しても受からない場合があると思います。(もちろん他にも色々理由はありますが)

塾に行く、文章添削してもらうなど解決策はありますが、お金がかかりますね。

ではどうしたら良いのか。

答えは簡単で、大学進学を後回しにすること。

まず働き、お金を貯めて、もし行きたくなったら大学進学するのが良いと思います。 

社会人を経験すると、学びたい領域・学ぶ目的がより明確になったりします。

以下のOECDのグラフからわかるように、OECDの平均大学入学年齢は、日本が最も低く18歳。一方、最も高いスイスは25歳です。

私のスイス人の友人もそうでしたが、仕事をしてから(あるいは仕事をしながら)入学している方をたくさん見てきました。

OECD平均大学入学年齢 統計 グラフ

日本の大学の学生は、色んな観点で画一的すぎるのが課題ですね。

*今後、きっかけポータルでは、奨学金や無料海外プログラムに受かる文章の書き方、面接突破のコツなども発信していきたいと思っています。論理的な文章力や受け答え能力は就活や転職でも役立つコアスキルです。

大学に進学する意味

architectural photography of brown and blue house

何の意味があるかわからないが、周りが行くからとりあえず大学に進学している日本人は多いですよね。

そして、18歳の時の自分でもできた仕事を大卒で行っている人も多いのでは。 

本来、何かしらの目的があって大学進学を選択するべきで、それをサポートするための奨学金であるべきです。 

とりあえず大学に行こうと思うが給付型奨学金に受からなかった、「だから奨学金を貸与しよう」を、「だからまずは働こう」に世間の風潮を変えていく必要がありますね。

大学への進学理由_ベネッセ総研

ベネッセ教育総合研究所「進路選択に関する振返り調査」によると、約4割は「周囲の人がみな行くから」大学へ進学。 

そもそも「やりたいこと」や「将来の夢」がないという若者が増えているようです。

小さい頃は、「野球選手になりたい」「ケーキ屋さんになりたい」「虫博士になりたい」など、皆が夢を持っていたのに、いつの間にか夢は消えてなくなります。

日本の横並びの教育や同調圧力の強い社会環境では、夢は持ちづらいのかもしれません。

ただ、「やりたいこと」ではなく「できること」を人生の主軸としてしまうと、視野は狭くなり、幸福度も上がりません。

「やりたいこと」に向かって「できること」を増やしていく人生にしていきましょう。

その「やいたいこと」を実現する過程において、借金をしてまで大学進学することに意味があるのか考えてみると良いでしょう。

意味がある、つまり「やりたいこと」の実現において、大学進学が「できること」を増やすことにつながるのであれば、絶対に奨学金を借りてでも大学進学するべきです。

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社会構造を変えていこう 

A white room with a chair and a lamp

「奨学金帳消しプロジェクト」は対処療法的です。

つまり、とりあえず大学に進学し、奨学金を借り、大卒である必要のない仕事に就き、奨学金を返せなくなり、帳消しを求める人を今後も生み出し続けます。 

そうではなく、日本の社会構造そのものの変革、つまり18歳で高校卒業直後に大学に行くという風潮を変えていくことが必要です。

 結果として、本当に必要な人が給付型奨学金を貰い、大学に進学(そしてその先の修士・博士課程へ進学)することができるような社会構造に変えていくことができるのではないでしょうか。

25歳以上の学士過程への入学割合 OECD統計 (文部科学省資料)

*** 

とはいえ私が今すぐできるのは課題①「給付型奨学金の存在を知らない」の解決です。

ということで、引き続き給付型奨学金や、無料で海外に行けるプログラムなどの情報を発信していくので、よろしくお願いします。

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