滞在費・渡航費等支給!2025年度フランス政府奨学金留学生募集
概要
日本とフランスの大学間交流・研究交流の重要なツールであるフランス政府奨学金(Bourses France Excellence)は、フランスの高等教育・研究機関への留学を目指す日本人留学生を支援します。
フランス政府奨学金は、修士・博士課程およびポスドクのフランス留学を志す日本国籍を有する者、または日本永住権保持者を対象としています。
選考は書類審査(一次選考)と日仏審査委員会による面接試験(二次選考)によって構成されます。明確な留学・研究計画があること、受入機関と事前にコンタクトを取っていることが条件となります。
注意:本要項に記載されている給費額は2024年度のものであり、2025年度に改定される場合があります。
博士課程・ポスドク向け給費
一般給費
フランスの博士課程への留学を志す学生向けの給費です。フランスの大学への登録が必須となります。この給費には以下の2種があります。
- 博士課程全修業期間をフランスに滞在し博士論文を執筆する学生を対象とし、給費期間は最短6カ月から最長18カ月(人文社会科学系分野は最長36カ月)。博士課程向け滞在費(月額1690ユーロ)が支給されます。
- 日仏共同指導(コチュテルまたはコディレクション)の枠組みでフランスに滞在する学生向けで、協定書に記載されている滞在期間のみが給費対象。博士課程向け滞在費(月額1690ユーロ)が支給されます。3年にわたって複数回渡航することも可能です(例:1年に1度6カ月の滞在)。ただしこの場合、往復航空券は初回の滞在のみの支給となります。いかなる滞在形式でも合計の給費期間は最長18カ月です。
この博士課程向け一般給費は、公・民問わずフランスあるいは日本のパートナー機関との共同給費とすることが可能です。共同給費の応募者は優遇されます。
博士課程向け一般給費では上記滞在費のほかに以下の特典があります。
- フランス滞在中の社会保険加入
- 日本-フランス間の往復航空券(エコノミークラス相当)。ただし給費開始前にすでに日本以外に在
住している者は除外。滞在が複数回にわたる場合は初年度のみの支給 - 高等教育・研究省が管轄する高等教育機関の年間登録料免除。そのほかの学費などは対象外となるこ
とがある ※不明な点がある場合は応募前にフランス大使館(「お問い合わせ先」参照)にお問い合わ
せください。 - CVEC 負担金免除
- 学生寮への優先的入寮
- ビザ申請費免除
研究実習給費
日本の大学の博士課程に所属、あるいはフランス入国時点で博士号取得後5年未満の者で、1~12カ月間、フランスにて研究実習をする学生・ポスドク研究員向けの給費です。
研究実習給費は、フランスの研究機関あるいは企業で行う最長12カ月間の研究実習を支援するものです。
給費開始月は2025年4月から同年末まで調整が可能です。研究実習給費向け滞在費(月額1704ユーロ)が支給されます。フランスの大学に登録する必要はありません。滞在が6カ月を超える場合は、受入機関と交わす協定書の提出が必要になります。
この研究実習給費は、公・民問わずフランスあるいは日本のパートナー機関との共同給費とすることが可能です。共同給費の応募者は優遇されます。企業で実習を行う場合は、共同給費(滞在費の半額以上を受入企業が負担)である必要があります。
研究実習給費では上記滞在費のほかに以下の特典があります。
- フランス滞在中の社会保険加入
- 日本-フランス間の往復航空券(エコノミークラス相当)。ただし給費開始前にすでに日本以外に在
住している者は除外 - 学生寮への優先的入寮
- ビザ申請費免除
修士課程向け給費
フランスの修士課程で政治学・国際関係学分野の専攻を志す学生向けの給費です。
修士課程向け給費の給費期間は9月1日(新学期開始日によって調整可能)から修士課程修了まで、対象は最低1学期間以上の留学です。修士課程の滞在費(月額860ユーロ)が支給されます。
留年した場合、任意選択の科目(必須ではない長期インターンなど)を選択した場合、給費は自動的に中断されます。
修士課程向け給費は、公・民問わずフランスあるいは日本のパートナー機関との共同給費とすることが可能です。共同給費の応募者は優遇されます。
修士課程向け給費では上記滞在費のほかに以下の特典があります。
- フランス滞在中の社会保険加入
- 日本-フランス間の往復航空券(エコノミークラス相当)。ただし給費開始前にすでに日本以外に在
住している者は除外 - 高等教育・研究省が管轄する高等教育機関の年間登録料免除。そのほかの学費などは対象外となるこ
とがある ※不明な点がある場合は応募前にフランス大使館(「お問い合わせ先」参照)にお問い合わ
せください。 - CVEC 負担金免除
- 学生寮への優先的入寮
- ビザ申請費およびキャンパスフランスの Etudes en France 登録料免除
注意1:留年した場合、給費は自動的に中断されます。
注意2:授業科目としてのインターンシップは、履修手引きやコース案内のパンフレットなどに記載されている必要があります。必須の履修科目として定められている最低期間の間は、有償型のインターンでも滞在費が支給されます。
重複受給
他の留学給付奨学金を受給する場合は、特典の一部(保険給費)のみの給付となります。
留学奨学金ではなく、日本における就学支援金や研究生活のための奨学金の場合は、特典すべての重複受給が可能です。
重複受給の申請は個別に審査します。
受入機関
給費決定後の受入機関変更は原則として認められません。
出願資格
年齢制限
1993年1月1日以降出生の者
国籍
日本国籍を有する者、または日本永住権保持者。フランスとの二重国籍を持つ者はフランス政府奨学金への応募資格はありません。
学歴
フランスの修士課程に進学を希望する者は、給費開始までに学士以上の学位を取得済みであること。フランスの博士課程に進学を希望する者は、給費開始までに修士以上の学位を取得済みであること。
フランス語能力
- フランス語のプログラムで留学する場合は、授業を理解できるフランス語力を証明する必要があります。検定の合格証などは要求されません。
- 英語のプログラムで留学する場合、フランス語力は要求されませんが、高い英語力を証明する必要があります。
フランス語または英語の能力は面接試験で審査されます。
旧フランス政府奨学金留学生
旧フランス政府奨学金留学生は、さらに上級の課程への進学であれば応募することが可能です。
出願手続き
2024年11月20日までにフランス政府奨学金オンライン出願サイトで出願手続きをしてください
A. オンライン出願サイトで必要情報を入力
B. 以下の提出書類を PDF ファイルで添付
B1. 略歴(①フランス語と日本語、②英語と日本語※)
小学校以降学んだ学校名、研究所名、研究経歴、職歴、発表論文、学位、資格、その取得年月日を詳しく記載すること(2024年度取得見込みの学位も含む)。数カ月以内に撮影した証明写真(カラー)を略歴の1ページ目に添付。仏日、あるいは英日二カ国語の略歴を1枚の PDF にして添付すること。※①フランス語のプログラムで留学、②英語のプログラムで留学
B2. 推薦状
現在の指導教官あるいは指導を受けている研究者(現在いなければ直近の指導教官あるいは研究者)からの推薦状。和文の場合は仏訳あるいは英訳を添付。機関のレターヘッド付き書簡用紙を使用し、日付、署名、署名者の氏名・肩書きが明記されていること。
B3. 受入承諾書
フランスの希望受入機関(大学などの高等教育機関または研究機関)からの受入承諾書。承諾書はフランス語か英語で、機関のレターヘッド付き書簡用紙を使用し、日付、署名、署名者の氏名・肩書きが明記されていること。応募の時点で受入承諾書が入手できない場合は「受入承諾状況説明書(フランス語または英語)」(様式任意、入手できない理由、入手予定時期を記載)を作成し添付。
B4. 研究計画書(①フランス語、②英語※)
1~2ページの詳細な研究計画書。共同給費の場合は、給付情報(協力機関名、分かる場合は協力機関からの給付額)、申請状況(承認済み、申請中、申請前など)も記載すること。博士給費で滞在が複数回にわたる場合は、フランスでの詳しい研究滞在日程を盛り込むこと。※①フランス語のプログラムで留学、②英語のプログラムで留学
B5. 成績証明書
大学入学以降の学業成績証明書(フランス語または英語)。裏面の成績評価基準も含めること。
選考試験
書類審査(一次選考)では以下の点を審査します。
- 留学・研究計画の質
- 専攻するプログラムの言語(フランス語または英語)
初めてのフランス留学・研究滞在を奨励します。これまで一度もフランス留学経験がない応募者が優遇されます。
書類審査を通った応募者のみ面接試験(二次選考)に進めます。
A. 面接試験
面接試験は東京で対面にて実施します。遠方で上京が困難な場合などは個別に相談に応じます。
B. 面接の内容
面接試験は専攻するプログラムの言語(フランス語または英語)で行います。研究分野の専門家とフランス大使館代表者から成る日仏審査委員会が、これまでの研究活動および研究計画(研究テーマ、課題、希望受入機関の指導教官とのコンタクト、モチベーション、キャリアプランにおける留学の意義など)を審査し、コミュニケーション能力を評価します。
面接試験では下記の基準に基づいて審査します。
- 研究テーマの妥当性
- 学業成績
- 研究テーマに関する知識
- キャリアプラン
- 研究計画および口頭・筆記表現能力
必須ではありませんが、面接試験に際して以下のプレゼン資料の用意をお勧めします。
- Powerpoint などを使ったスライド(念のため PDF 版の用意もお勧めします)
- スライドの枚数は5枚まで
- 内容例:受験者の自己紹介(1ページ)、留学・研究計画の紹介(2~3ページ)、留学に対するモチベ
ーション(1ページ)
結果発表
結果発表は2025年2月を予定、受験者にメールにて通知します(必ず内容確認のメールを返信すること)。
合格者にはフランスのヨーロッパ・外務省へ提出する給費申請書類を作成していただきます。
フランス滞在
給費終了時には、フランス語または英語の留学成果レポート(最大2ページ、約1000字)を作成し、指導教官の承認を得たうえで、フランス大使館へ提出していただきます。
パリの高等師範学校(ENS)の聴講生制度
パリの高等師範学校(ENS)は、フランス政府奨学金(BoursesFrance Excellence Japon)合格者の中からフランス大使館が選んだ成績優秀者2人を聴講生として受け入れています。ENS の授業聴講と図書館の利用が可能です。また、条件によっては ENS の寮に入居できる可能性があります。
選考日程
2024年9月20日 2025-2026年度フランス政府奨学金留学生募集開始
2024年11月20日 オンライン出願締切
2024年12月 第一次選考:書類審査
2025年1月 第二次選考:面接試験
2025年2月 結果発表
※上記日程は事情により変更される場合もあります。試験の正式な実施日、時間、場所などは受験者にお知
らせいたします。
締切
2024/11/20 23:59(日本時間)