海外大使館で働こう!在コソボ日本大使館職員募集
概要
外務省では、在コソボ共和国日本国大使館の経済協力・経済業務に関し、以下の要領にて選考による職員の任期期限(2年間)付募集を行います。
コソボとは
コソボ(Kosovo)は、バルカン半島に位置する小さな国で、2008年にセルビアからの独立を宣言しました。首都はプリシュティナで、面積は約10,887平方キロメートル、人口は約180万人です。コソボはアルバニア系住民が多数を占めていますが、セルビア人も一定の割合を占める多民族国家です。
コソボの独立は国際的に議論の的となっており、一部の国々は独立を承認していますが、セルビアやロシア、中国などは承認していません。そのため、コソボの国際的地位は未解決のまま残されています。
コソボの歴史
1. 中世からオスマン帝国時代
コソボは中世にはセルビア王国の中心地として栄え、セルビア正教の重要な拠点でもありました。しかし、14世紀末にオスマン帝国によって征服され、500年以上にわたりオスマン帝国の支配下に置かれました。この時期にイスラム教が広まり、アルバニア人が増加したとされています。
2. 第一次世界大戦後
第一次世界大戦後、コソボはセルビアの一部としてユーゴスラビア王国に組み込まれました。第二次世界大戦中はアルバニア人の民族主義が台頭し、ドイツとイタリアの支配下で一時的にアルバニアに併合されましたが、戦後は再びユーゴスラビアに戻りました。
3. ユーゴスラビアの崩壊とコソボ紛争
1990年代、ユーゴスラビアが解体し、各地域が独立を求める中で、コソボでも独立運動が活発化しました。1998年から1999年にかけて、セルビア政府とコソボ解放軍(KLA)との間で武力衝突が発生し、これが「コソボ紛争」と呼ばれる内戦に発展しました。1999年、NATOがセルビアに対する空爆を実施し、コソボは国際連合の暫定統治下に置かれることになりました。
4. 2008年の独立宣言
2008年、コソボは正式に独立を宣言しましたが、セルビアはこれを承認せず、今なお両者の関係は緊張状態が続いています。コソボの独立はアメリカや多くの欧州諸国に承認されていますが、ロシアや中国、インド、セルビアなどは独立を認めていません。
コソボの文化と社会
1. 宗教と民族
コソボの主要な民族グループはアルバニア系住民であり、イスラム教徒が多くを占めています。一方で、セルビア系住民は主にセルビア正教を信仰しています。この二つの異なる宗教と民族の間での緊張が、コソボの社会の中で繰り返される課題となっています。
2. 言語
コソボの公用語はアルバニア語とセルビア語ですが、英語も広く使用されています。若年層は特に英語を流暢に話すことが多く、経済的な発展とともに国際的なビジネスや観光業に力を入れています。
3. 食文化
コソボの食文化は、アルバニア料理やバルカン料理、トルコ料理などの影響を強く受けています。代表的な料理として、グリルした肉料理やパイ、伝統的なスープなどがあり、オスマン帝国時代の影響が色濃く残っています。
1 採用期間
令和6年12月21日から令和8年12月20日までの2年間(予定)
(注)採用期間は相談可能です。
2 職務内容
在コソボ共和国日本国大使館にて以下の業務を行います。
- (1)コソボにおける経済協力・経済関連の各種事業の企画、立案、調整、執行管理業務等
- (2)コソボにおける経済協力・経済に関する渉外・調整に係る業務
- (3)コソボにおける経済協力・経済に関する各種調査、政策広報業務
- (4)その他の在コソボ日本国大使館の所掌事項に関連する業務
- (注)上記の業務はあくまで一例であり、具体的に担当いただく個別の業務については、採用予定者の経歴・適性や、在コソボ共和国日本国大使館が所掌している業務の進展状況を踏まえ、改めて決定します。
3 待遇
- (1)常勤の国家公務員として採用され、採用期間を通じて、在コソボ日本国大使館(住所:177 Lidhja e Pejës, 10000 Prishtina, Kosovo)に勤務します。給与及び諸手当は「一般職の職員の給与に関する法律」の規定に基づき、各人のこれまでの経歴に則した格付けを行った後に決定され、支給されます。
- (2)官職は各人のこれまでの職務経験等に応じ決定しますが、書記官級での採用を予定しています。
4 勤務時間、休暇
- (1)原則として、8時00分から16時45分まで(昼休みは12時00分から13時00分まで)7時間45分/日(週38.75時間)。
上記勤務は、必要に応じ残業があります。 - (2)年次有給休暇20日(年途中で新たに職員となった場合には、予定在職期間に応じて決定。20日を限度に翌年に繰越可。)、そのほかに特別休暇、病気休暇、介護休暇あり。
5 採用予定人数
1名
締切
2024/9/13
ベネフィット
在コソボ共和国日本国大使館職員として働ける
対象・条件
- (1)大学を卒業又は同等の学歴を有すること。
- (2)民間企業、国際機関、研究機関、NGO等において、経済協力・経済分野に関する通算4年程度の実務経験を有すること。
- (3)一定水準の英語の語学力を有すること。
- (4)当該採用期間にわたり、継続して勤務が可能なこと。
- (5)日本国籍を有し、外国籍を有しないこと。