SDGs(持続可能な開発目標)とは?簡単に解説【具体例も】

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

近年、ビジネスパーソンなら知っておきたい用語の一つに”SDGs”があります。聞いたことがあったり、ロゴを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

一方、知ってはいるものの、それが何なのかよく理解していなかったり、会社の世間体だけのためにとりあえず実践していることにしているって人もいるのではないでしょうか。そんな”SDGs”について、今回は紹介していきます。

SDGsは何の略?日本語訳は?

では、このSDGsという英単語は何の略なのでしょうか。

“SDGs”とは、”Sustainable Development Goals”の略で、日本語では「持続可能な開発目標」と呼ばれています。

読み方は「エスディージーズ」です。SDGs最後の小文字の「s」は英語の複数形の「s」なので「エスディージーエス」ではなく、 「エスディージーズ」 と読みます。

また、複数形の「s」なので、アポストロフィをつけてSDG'sと表現したり、SDGSと全て大文字にしたりするのも間違いです。「SD GS」と2文字ずつ分けて表現しようとする方もいらっしゃいますが、それも間違いなので注意してください。

外務省によると、SDGsとは以下のような説明がなされています。

“持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。

持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。”

外務省

17のゴール・169のターゲットから構成される、世界をより持続可能なものとするための目標のことなんですね。SDGsのこうしたロゴを見たことがある人もいるかと思いますが、ここにある17個の項目が、17のゴールを表しています。

説明の中に出てきたSDGsの前身であるMDGsとは、下のような目標です。

“ミレニアム開発目標(ミレニアムかいはつもくひょう、Millennium Development Goals: MDGs)とは、2000年9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットにて採択された国連ミレニアム宣言と、1990年代に開催された主要な国際会議やサミットで採択された国際開発目標を統合し、一つの共通の枠組みとしてまとめられたものである。単にミレニアム目標とも呼ばれる。” 

Wikipedia

前国連事務総長の潘基文は、MDGsを総括する15年7月の国連報告書で「MDGsは歴史上最も成功した貧困撲滅運動」と成果を強調しました。

しかしながら、MDGsは先進国から途上国への「援助」という形を中心として行われたため、先進国が必ずしも「自分事」として国際的な課題をとらえていなかったのではないかという問題点があります

また、間違った記載例として"SDG"やSDG's"が挙げられます。"SDGs"が正式な略称なので表記には注意してください。読み方は「エスディージーズ」です。

SDGsはMDGsと比べてどうなの?

MDGsでは、貧困割合といった数値の削減率が念頭に置かれた目標であったため、「個人」が取り残されてしまう側面もありました。

一方、SDGsはその理念として”No one will be left behind”「誰一人取り残さない」を掲げています。数値だけをマクロに見てしまっては、マイノリティや個人が取り残されてしまいますが、SDGsではすべての人をしっかりと巻き込みことのできる目標となっています

SDGsの特徴は?

では、SDGsにはどのような特徴があるのでしょうか。

外務省によると、SDGsには以下の5つの特徴があるとされています。

  • 普遍性: 先進国を含め、全ての国が行動する
  • 包摂性: 人間の安全保障の理念を反映し、「誰一人取り残さない」
  • 参画型: 全てのステークスホルダー(政府、企業、NGO、有識者等)が役割を
  • 統合性: 社会・経済・環境は不可分であり、統合的に取り組む
  • 透明性: モニタリング指標を定め、定期的にフォローアップ

先進国、途上国含めすべての国に普遍的に適用される目標であり、また17のゴールは環境、経済、社会の幅広い分野に渡って制定されています。

一方、特定の目標に特化して取り組むのではなく、全ての目標に対し、統合的に取り組まなくてはなりません。一見、関連のないように思える目標同士であっても、実はつながっているからです

例えば、ゴール5(ジェンダー目標)の達成のためには、自然資本の劣化により薪拾いや水くみのような無報酬の家事労働をする女性の負担が増すことから、ゴール6(水)、ゴール7(エネルギー)、ゴール13(気候変動)、ゴール15(生態系・森林)の達成と関連があることがわかります。

SDGsの目標は具体的にどんなものがあるの?

SDGsには17の目標があり、さらに169のターゲットがあります。

ゴール1 「貧困をなくそう」

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。

ゴール2 「飢餓をゼロに」

飢餓をゼロにし、食糧安定確保と、栄養状態の改善、持続可能な農業を推進する。

ゴール3 「すべての人に健康と福祉を」

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する。

ゴール4 「質の高い目標をみんなに」

すべての人々に包摂的、公平で質の高い教育を提供。生涯学習の機会を促進する。

ゴール5 「ジェンダー平等を実現しよう」

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。

ゴール6 「安全な水とトイレを世界中に」

すべての人々に水と衛生へのアクセスを確保する。

ゴール7 「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」

手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。

ゴール8 「働きがいも経済成長も」

包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用とディーセントワークを推進する。

ゴール9 「産業と技術革新の基盤をつくろう」

レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進、イノベーションの拡大を図る。

ゴール10 「人や国の不平等をなくそう」

国内および国家間の不平等を是正する。

ゴール11 「住み続けられるまちづくりを」

都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする。

ゴール12 「つくる責任 つかう責任」

持続可能な消費と生産のパターンを確保する。

ゴール13 「気候変動に具体的な対策を」

気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。

ゴール14 「海の豊かさを守ろう」

海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。

ゴール15 「陸の豊かさも守ろう」

森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止と逆転、生物多様性損失の阻止。

ゴール16 「平和と公正をすべての人に」

公正、平和かつ包摂的な社会を推進する。

ゴール17 「パートナーシップで目標を達成しよう」

持続可能な開発に向けてグローバル・パートナーシップを活性化する。

どのような取り組みが行われているの?

では、SDGsに対して、どのような取り組みが行われているのでしょうか。国、地方自治体、企業の取り組みを見ていきましょう。

国の取り組み

日本では、2016年に「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置し、「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」が策定され、普遍性、包摂性、参画型、統合性、透明性を基本原則として、8つの優先課題と140の具体的施策を定めています。

また、2017年には、SDGsアクションプラン2018を決定し、①SDGsと連動した官民挙げてのSociety5.0の推進、②SDGsを原動力とした地方創生、③SDGsの担い手である次世代・女性のエンパワーメントを3つの柱として掲げています。

エコ検定公式テキスト

地方自治体の取り組み

SDGsでは各主体の優先順位の応じた目標設定が認められており、各地域の事情に応じた戦略が鍵となります。例えば、北海道小川町は、小規模過疎地域かつ少子高齢化という地域課題に対して、豊かな森林資源という地域の強みを武器に、バイオマスによるエネルギー自給と産業創出、高齢化対応に統合的に取り組んでいます。

2018年6月、内閣府は下川町のほか29都市をSDGs未来都市として選定し、成功事例の普及展開と地域のSDGs達成の拡大を目指すこととしています。

エコ検定公式テキスト

企業の取り組み

企業においても、理解や取り組みが増加しており、先進企業では経営計画への取り組みが見られます。経団連においても、SDGsの達成を柱とした企業行動憲章が改訂されました。

リーマンショック以降、ESG投資も急速に普及してきており、社会的な課題解決が事業機会と投資機会を生むとして、SDGsへの取り組みが促進されています。企業のCSR報告書や統合報告書にもSDGsとの関連が記述されるようになってきました。

エコ検定公式テキスト

このように、国、地方自治体、企業が一丸となってSDGsへの取り組みを進めています。

PPAPで一躍時の人となったピコ太郎は、外務省からSDGs大使として国連へ派遣され、新曲(替え歌)としてSDGsバージョンのPPAPを披露しています。

また、お笑いの吉本興業も「芸人×SDGs」といったSDGs普及の活動を行っています。

https://www.yoshimoto.co.jp/sdgs/

こうした活動により、市民へのSDGs認知度を高める努力がなされていますが、2019年の朝日新聞社による調査によると、「SDGsという言葉を聞いたことがあるか」という問いに対し、「ある」と答えた人は全体のたった19 %だったそうです。

SDGsは国や地方自治体、企業が引っ張ってやっていくものだと感じてしまうかもしれませんが、しっかりと個人個人が意識して実践していかなくてはなりません。

私たちにできることから、少しずつ実践していきましょう。

本ブログを読んだ方が、少しでもSDGs達成のための努力をすることで、世界がより持続可能なものへとなるでしょう。

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はじめに最近、"SDGs"という言葉をよく耳にするようになってきたかと思います。ビジネスでも頻出で、ビジネス街を歩くサラリーマン(SDGs的にはサラリーパーソン…

今後、SDGsの17のゴールについても、詳細をまとめていく予定です。しばしお待ちください。

他記事: 本当の豊かさって何だろう?
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参考

  • 外務省 JAPAN SDGs Action Platform
  • 2030 SDGsで変える “MDGs(ミレニアム開発目標)は成功したか? タイの達成度から見る“平均”の課題”
  • ソトコト 2019年6月号, 株式会社sotokoto online
  • 国連広報センター

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