「挑戦してみることで、新しい世界が広がる」— 吉岡花梨さんが語る3週間のアメリカ派遣を通じて得た学び

海外プログラムに挑戦してみたいけれど、よくわからなくて怖いな。

そんな考えから、挑戦を躊躇してしまっている方も多いのではないでしょうか。

今回、きっかけポータルの発信を通じてアメリカでの研修に参加された大学3年生の吉岡さんに、その挑戦の背景や体験、そして得たものについてインタビューをさせていただきました!

過去の経験を活かし、準備期間1日で選考通過へ

今回はインタビューを引き受けてくださりありがとうございます。簡単に自己紹介をお願いします。

吉岡さん

吉岡花梨と申します。現在は大学3年生で、徳島大学理工学部で化学を学んでいます。私は国の指定難病である網膜色素変性症という目の障害を抱えていて、その経験から、将来的には障害を抱えた研究者の方の就業支援やスキルアップの場の提供にフォーカスしたビジネスを始めたいと考えています。

今回のプログラムに参加されたきっかけは何だったのでしょうか?

吉岡さん

「きっかけポータル」をフォローしていて、そこで今回のプログラムの募集を見つけました。以前から海外に興味があったので、すぐに応募しました。

きっかけポータルの情報を見て申し込まれたとのこと、とても嬉しいです!
海外に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

吉岡さん

もともと父が海外出張が多い仕事をしていて、小さい頃から海外が身近な存在でした。家族旅行でも海外に行く機会が多く、異文化に触れることが楽しいと感じるようになったんです。英語は目的ではなく手段として学び、世界中の人とつながるために勉強しようと思うようになりました。

そうなんですね!身近な人が海外によく行っていると、自然と興味が沸きますよね。
ちなみに、プログラムの選考過程はどのようなものだったのでしょうか?

吉岡さん

選考のために動画とエッセイを提出しました。動画は、3分間で自己紹介と自分の事業アイディアについての英語のピッチをするもので、エッセイは志望理由やなぜそのビジネスをしたいのか、帰国後その問題に対してどう取り組んでいくのかをそれぞれ400字程度で書くという形でした。その後、面接はなくそのまま採択していただきました。きっかけポータルの投稿を見たのが応募〆切の前日だったのですが、何とか間に合わせることができました!

1日で動画もエッセイも仕上げて採択されるのはすごいですね!

吉岡さん

徳島のプロ野球球団の広報インターンをやらせてもらっていて、そこで動画編集の経験があったので、限られた時間の中でも仕上げることができたのかなと思います。2024年の夏に募集していた同じJETROのプログラムへ応募した際の書類が残っていて、ベースのアイディアがある状態で書類を作成できたのも大きかったです。

インターンや過去の応募の経験が存分に生かされていていいですね!ありがとうございます。

貴重な経験と繋がりができた3週間

ここからは参加されたプログラムについてより詳しくお話を聞かせていただければと思います!
まず、今回のプログラムはどんな内容だったのでしょうか?

吉岡さん

バイオメディカル分野の起業を目指す学生を対象としたプログラムで、ボストンではバイオ系の知識を深め、ニューヨークではビジネス視点を学ぶという流れでした。ボストンではMIT・ハーバードのラボ訪問や講義があり、ニューヨークではプログラムの集大成として自分のビジネスアイディアをピッチにまとめて発表をするなど、充実した内容でした。実際に現地の学生や起業家と交流できる機会も多く、非常に刺激的でした。

ニューヨークでのピッチを終えて修了証をもらう吉岡さん

現地の起業家や学生と交流する機会はとても貴重ですね!
プログラム中の1日のスケジュールはどうなっていたのでしょうか?

吉岡さん

基本的には朝10時頃に集合し、午前中は1時間ほどの講義を2コマ受けることが多かったです。その後、講義の内容について小グループに分かれてディスカッションを行い、代表者が発表する時間がありました。午後は、MITやハーバードのラボ訪問、企業訪問、ネットワーキングイベントなどが組まれていました。また、自分の興味のある分野に関連した現地の専門家や研究者と個別にアポを取ることもできたので、自由時間を活用して積極的に動いていました。夜は、参加者同士で情報交換をしたり、現地の起業家と交流したりする時間も多く、1日がとても充実していました。

とても充実した3週間だったのですね!
他にはどのような方が参加されていましたか?

吉岡さん

参加者は全部で20人で、そのうち半分はすでに起業している方や何かのプロジェクトを進めている方でした。医学部の学生やバイオテクノロジーを学ぶ方も多く、年齢層も幅広かったです。例えば、外科医として10年以上の経験を持ち、今は大学院で研究をしている方もいました。私は最年少の参加者でしたが、その分、人生の先輩として多くのアドバイスをいただけたのがすごく貴重な経験でした。

学生といってもかなり幅広い方々が参加されていたのですね!
参加者の方の英語のレベルはどれくらいでしたか?

吉岡さん

参加者の英語レベルはかなり高く、留学経験がある方や日常的に英語を使う環境にいる方が多かったです。プログラム全体が英語で進行し、英語での講義やディスカッションはもちろん、ネットワーキングの場でも積極的に英語を使う必要がありました。特に、「Thursday Gathering」というネットワーキングイベントでは、現地の起業家や投資家に自分から英語で話しかける場が用意されていて、英語力とコミュニケーション能力の両方が求められました。

プログラムの中で特に印象に残ったことはありますか?

吉岡さん

MITやハーバードの学生に直接話しかけて、起業アイデアについてフィードバックをもらえたことですね。アメリカの学生はオープンで、意外とフレンドリーに対応してくれました。直接話しかけた学生の中で、ボストン大学の学生とは特に仲良くなり、2回ほど一緒に食事をしました。その学生は同い年なのですが、すでに4つも起業をしているすごい方でした。プログラム終了後も連絡を取り合っていて、貴重なつながりを得られたと感じています。

また、現地で受けた講義の中ではバブソン大学で受けた「起業家精神」についての講義が印象に残っています。起業家精神というのは単に事業を立ち上げるためのスキルではなく、「課題を見つけ、解決する力」そのものだと学びました。この考え方は、たとえ起業しなくても、就職した企業の中で新しい価値を生み出す上で重要な視点になります。講義を通じて、問題解決のマインドセットを持つことの大切さを改めて実感しました。

起業家精神の講義はあまり聞いたことがありませんでしたが、とても面白そうですね!
どんな人にこのプログラムをおすすめしたいですか?

吉岡さん

バイオメディカル分野の起業を目指す学生向けのプログラム」と聞くと、専門知識や経歴がないと参加できないのでは?と思うかもしれません。でも、実際に最も重要なのは“パッション”です。これまでの経験よりも、「これをやりたい!」という強い想いとやる気があるかどうかが大事だと感じました。

締切が近いから、経歴が足りないからといった理由で申し込まないのは本当にもったいないです。挑戦しなければ何も始まりません。少しでも興味があるなら、自分で限界を決めずにまずは応募してみてほしいです。プログラムを通じて新しい視点や人とのつながりが得られるので、きっと貴重な経験になると思います!

ハードルが高いと感じることでも、熱意を持って挑戦する姿勢がとても素敵ですね!
ありがとうございます!

さらなる挑戦へ

ここからは、吉岡さんの将来の夢、やりたいことについて聞かせてもらえればと思います。
ずばり、吉岡さんの今後の夢、ビジョンを教えてください!

吉岡さん

まずは、徳島でも発信活動を続けていきたいと考えています。大学内でセミナーを開催し、今回のプログラムで学んだことを共有する場を作りたいです。

大都市への憧れはもちろんありますが、やはり徳島が大好きなので、まずはここで頑張ってみたいという思いがあります。もし徳島でビジネスの拡大の兆しが見えてきたら、その先に東京・大阪、さらには海外も視野に入れたいと思っています。

最終的に一番やりたいことを実現するには起業が必要だと考えていますが、現時点ではまだ知らないことが多いので、起業する前に社会人経験を積むために就職することも視野に入れています。とはいえ、学生のうちにしかできない学生起業にも挑戦したいと思っていて、今まさにその可能性を模索しているところです。

また、今回のプログラムで出会ったメンバーから「20歳でこういう場に参加できていることがすごい!」と言ってもらえたことが、とても励みになりました。自分が尊敬しているメンバーから認めてもらえたことは、自信にもつながりましたし、自分の発信したいことを伝えられるコミュニティを見つけられたと感じています。これからも、学び続けながら、自分の想いを形にしていきたいです!

J-StarXのアンバサダーに就任した吉岡さん

徳島での発信活動や学生起業など、様々なビジョンを持っていて素敵です!
今回のプログラムに一緒に参加したメンバーからの影響も大きかったかと思いますが、そんなメンバーへのメッセージはありますか?

吉岡さん

まずは、一緒にプログラムを過ごした皆さんに心から感謝を伝えたいです。本当にありがとうございました!

皆さんは、私が困ったときに相談に乗ってくれたり、質問に対しても優しく丁寧に答えてくれたりしました。年齢やバックグラウンドが違っていても、対等に接してくれたおかげで、安心して学び、成長することができました。特に、難しい局面に直面したときには、全員で助け合う雰囲気があり、「一人じゃない」と実感できたことがとても心強かったです。

プログラムが終わった今も、私たちのコミュニティは続いていて、情報を共有したり、お互いの挑戦を応援し合ったりする関係が築けています。このつながりを大切にしながら、これからも一緒に成長していけたら嬉しいです!

プログラムが終わってからもコミュニティが続いているのはとても貴重ですね!
ぜひそのコミュニティを大切にしてもらえればと思います。

まずは行動してみることから!

最後に、海外プログラムに興味があるけど、一歩踏み出せない人にメッセージをお願いします。

吉岡さん

私自身、地方に住んでいることや障がいを持っていることが、時には「ハンデ」なのではと感じることもありました。でも、このプログラムを通じて、それらはむしろ「アドバンテージ」になり得ると気づきました。多くの人が同じような視点を持つ中で、マイノリティだからこそ生まれる新しい発想や視点があり、それがイノベーションにつながることもあります。だからこそ、自分の立場を強みに変えていくことが大事だと思います。

また、何かに挑戦するには「まずは行動すること」が何よりも大切です。申し込んでみないと何も変わりません。完璧な準備ができていなくても、「とりあえずやってみる」気持ちを大切にしてほしいです。実際、私もこのプログラムに応募する前は不安でしたが、一歩踏み出したことでたくさんの学びとチャンスを得ることができました。

また、先日ピッチイベントで代表として投資家や起業家の前で発表する機会をいただきました。最初は「ハードルが高い」と思いましたが、自分の取り組みを発信することが何よりも大事だと考えるようになりました。現時点でのアイデアでも、発信し、フィードバックをもらうことでより良いものにしていくことができます。だからこそ、強気で挑戦し、成長の機会をつかみ取ってほしいです!

私自身も、挑戦を続けることで「身近なロールモデル」になれたらと思っています。一歩踏み出せずにいる人が、「あの人がやっているなら、私もできるかも」と思える存在になれるよう、これからも挑戦し続けます。

自分が弱みだと思っていたことも、見方を変えれば強みに変わるというのは、本当におっしゃる通りだと思います。
自分の可能性を自分で狭めてしまわずに、どんどん挑戦していってもらえればと思います!

これでインタビューは以上になります。本日は貴重なお話をありがとうございました!

あなたの挑戦を応援します!

吉岡さんのように、プログラムを活用して海外で学ぶことは誰にでも開かれた可能性です。

実は、世の中には参加費・海外への往復交通費・現地での宿泊費などが全て無料のプログラムもたくさんあります。

海外への挑戦はお金がかかるという理由で挑戦を諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか。

ぜひ「きっかけポータル」を通じ、国内外の無料プログラムや返済不要の奨学金に申し込んでみてください。

次の扉を開くのは、あなたかもしれません!

最新情報はXで確認を!

前の記事
カンボジア・マレーシア 日本語パートナーズ募集!現地で日本語・日本文化を広めようNew!!
締切2025/05/28
開催地カンボジア・マレーシア
ベネフィット航空券、滞在費、住居、赴任の際の支度料など支給
対象1956~2005年生まれの方