海外プログラムや国際交流プログラムに興味はあるものの、「英語が苦手だから応募しても無理かもしれない」と感じている大学生は少なくありません。
特に、無料で参加できる海外派遣プログラム、政府系・財団系の国際交流事業、給付型奨学金などは魅力的ですが、応募要項を見たときに「英語面接があるのでは」「現地で話せなかったらどうしよう」「TOEICの点数が低いと落ちるのでは」と不安になる人もいると思います。
結論から言うと、英語が苦手でも応募できる海外プログラムはあります。
ただし、「英語力不問」と書かれているプログラムでも、現地での交流、グループワーク、自己紹介、発表などで英語を使う場面が出てくることはあります。
つまり、英語が完璧である必要はありませんが、最低限の準備をしておくことで、応募時も参加後もかなり安心できます。
この記事では、英語が苦手でも海外プログラムに応募できるのか、どんな場面で英語が必要になるのか、応募前に確認すべきポイント、そして最低限やっておきたい英語準備について解説します。
英語が苦手でも応募できる海外プログラムはある?
英語が苦手でも応募できる海外プログラムはあります。
特に、日本政府、自治体、財団、国際交流団体などが実施するプログラムの中には、日本語で応募できるものや、英語力を必須条件としていないものもあります。
たとえば、以下のようなプログラムでは、必ずしも高い英語力が求められるとは限りません。
- 日本人大学生向けの海外派遣プログラム
- 文化交流・相互理解を目的とした国際交流プログラム
- アジア地域の学生交流プログラム
- 政府・財団が主催する短期派遣プログラム
- 事前研修や引率がある海外研修プログラム
- 日本語で応募書類を提出できるプログラム
ただし、ここで注意したいのは、英語力が応募条件に書かれていないことと、英語をまったく使わないことは別だという点です。
応募書類や面接は日本語でも、現地では英語で自己紹介をしたり、海外の学生と交流したり、グループワークで意見を伝えたりする場面があります。
そのため、「英語が苦手だから応募しない」と考える必要はありませんが、「英語を何も準備しなくてよい」と考えるのも危険です。
大切なのは、応募するプログラムでどの程度の英語力が必要なのかを確認し、自分に必要な準備をすることです。
英語力別:どの海外プログラムを狙うべきか
英語が苦手といっても、実際のレベルは人によって違います。まずは、自分の英語力に合わせて、どのタイプの海外プログラムを狙うべきか整理してみましょう。
| 英語レベル | 狙いやすいプログラム | 応募前にやるべき準備 |
|---|---|---|
| 英語で自己紹介も不安 | 日本語応募・日本語面接中心の短期交流プログラム | 30秒の自己紹介と聞き返し表現を準備する |
| 簡単な会話ならできる | 英語面接なし・現地交流ありのプログラム | 応募理由と専攻説明を英語で1分話せるようにする |
| TOEIC600点前後 | 英語面接少な目の国際交流・リーダーシップ系プログラム | 応募理由と専攻説明を英語で1分話せるようにする |
| TOEIC900点以上・英語議論経験あり | 英語面接あり・国際会議・海外大学・多国籍参加者中心のプログラム | 面接想定問答とグループディスカッション表現を練習する・専門分野を英語で説明し、意見を述べる練習をする |
この表はあくまで目安です。TOEICの点数が高くなくても、志望動機や活動実績が評価されるプログラムもあります。一方で、点数が高くても、自分の意見を英語で話せなければ、面接や現地交流で苦労することもあります。
重要なのは、「英語ができるか・できないか」で単純に判断するのではなく、応募したいプログラムで求められる英語の場面を具体的に確認することです。
ただし、日本の団体が募集・選考するプログラムではTOEICスコアが求められたりしますが、実際のところTOEICの点数は重要ではありません。
TOEICはリーディング・リスニングだけを測るテストです。したがって、いくら点数が高くても喋れなければコミュニケーションできません。
TOEICはあくまで日本での選考突破に向けた準備とし、英語力(コミュニケーション)とは切り分けて考えましょう。
海外プログラムで英語力が必要になる場面
海外プログラムで英語が必要になる場面は、プログラムによって異なります。ただし、多くの場合、以下のような場面で英語を使う可能性があります。
応募書類
プログラムによっては、応募書類を英語で提出する必要があります。
特に、海外大学、国際機関、国際会議、海外財団などが関係するプログラムでは、英語で志望動機や自己PRを書くケースがあります。
一方、日本国内の団体が日本人学生向けに募集しているプログラムでは、日本語で応募できる場合もあります。まずは募集要項を確認し、応募書類の言語をチェックしましょう。
面接
書類選考の後に面接があるプログラムでは、面接で英語力を確認されることがあります。
ただし、面接全体が英語で行われる場合もあれば、一部だけ英語で自己紹介や簡単な質問をされる場合もあります。
よくあるのは、以下のような質問です。
- Please introduce yourself.
- Why do you want to join this program?
- What do you want to learn through this program?
- What are you studying at university?
- How will you use this experience after the program?
英語面接が不安な人は、難しい表現を覚えるよりも、まずは自己紹介、専攻、応募理由、学びたいことを英語で言えるようにしておくとよいです。
現地での交流
海外プログラムでは、現地の学生、若者、行政関係者、NGO、企業、大学関係者などと交流することがあります。
このとき、共通語として英語を使うことがあります。完璧な英語で話す必要はありませんが、自己紹介、自分の関心、相手への質問を英語で伝えられると、交流の質が大きく変わります。
現地で「聞くだけ」で終わるのか、「自分から質問できる」のかでは、得られる学びにかなり差が出ます。
グループワーク・発表
国際交流プログラムや海外研修では、グループワークや発表が行われることがあります。
特に、環境、平和、国際協力、リーダーシップ、SDGs、ビジネス、政策などをテーマにしたプログラムでは、現地の参加者と一緒に議論し、最後に発表する形式もあります。
そのため、最低限、自分の意見を短く伝える表現や、相手の意見を聞き返す表現を知っておくと安心です。
- In my opinion...
- Could you explain that again?
- What do you think about this issue?
- I agree with your point.
- I have a different perspective.
こうした基本表現だけでも、現地での参加しやすさは変わります。
帰国後の報告・発信
プログラムによっては、帰国後に報告書の提出や発表が求められることがあります。
報告は日本語でよい場合が多いですが、海外の参加者とのつながりを継続したり、SNSやLinkedInなどで発信したりする場合には、英語で簡単に経験を説明できると役立ちます。
海外経験を就活や将来の活動につなげたい人にとっても、英語で自分の経験を説明できることは大きな強みになります。
英語力が高くなくても狙いやすいプログラムの特徴
英語が苦手な人は、まず英語力が高くなくても応募しやすいプログラムを探すのがおすすめです。
以下のような特徴があるプログラムは、比較的応募しやすい可能性があります。
- 応募書類が日本語で提出できる
- 面接が日本語、または一部のみ英語である
- TOEFL・IELTS・TOEICなどのスコア提出が必須ではない
- 事前研修が用意されている
- 日本人参加者が複数いる
- 引率者や事務局のサポートがある
- 目的が語学力ではなく、国際交流や相互理解である
- 大学生全般を対象にしている
- 短期派遣型のプログラムである
特に、短期の国際交流プログラムや政府系の若者交流事業では、英語力そのものよりも、参加意欲、テーマへの関心、帰国後の発信力、協調性などが重視されることもあります。
そのため、「英語が苦手だから無理」と最初から諦めるのではなく、まずは募集要項を読み、英語力が必須条件なのかどうかを確認しましょう。
おすすめ:アジア人が中心のプログラム
私のオススメは、東アジア・東南アジアの人がが中心のプログラムに応募してみることです。
もちろんアジア各国それぞれ訛りがありますが、ノンネイティブ同士、かつ文化的にも比較的近しいお国柄。
英語が拙くてもも優しくサポートしてくれます。
欧米人を前にすると無意識にも緊張してしまって出てこない英語が、アジア人相手だと意外とスラスラ出てきたりします。
心理的なものなのでもちろん人によって異なりますが、やはりアジア人を相手にしたときの方がスラスラ英語が出てくるという人は多いようです。
幸いにして、日本人が対象のプログラムは中国・韓国やASEANの国々の方と実施するプログラムが多め。
ぜひまずはアジア圏のプログラムに参加し、自信をつけてみましょう!
英語力が求められやすいプログラムの特徴
一方で、英語力が求められやすいプログラムもあります。
以下のようなプログラムでは、応募時点である程度の英語力が必要になる可能性が高いです。
- 応募書類がすべて英語
- 英語面接がある
- プログラム中の共通語が英語
- 海外大学・国際機関・国際会議が主催または共催している
- プレゼンテーションやディスカッションが中心
- TOEFL・IELTS・TOEICなどのスコア提出がある
- 参加者が多国籍で、日本人向けのサポートが少ない
- 専門分野について英語で議論する必要がある
こうしたプログラムに応募する場合、英語が苦手なままではかなり厳しいこともあります。
ただし、必要なのは必ずしもネイティブのような英語力ではありません。自分の関心分野、応募理由、学びたいこと、将来の目標を英語で説明できることが重要です。
つまり、海外プログラム対策としての英語準備では、受験英語のように幅広く勉強するよりも、自分が実際に話す内容を英語で言えるようにすることが優先です。
応募前に確認すべき英語関連チェックリスト
海外プログラムに応募する前に、英語に関して以下のポイントを確認しておきましょう。
- 応募要項に英語力の条件があるか
- 応募書類は日本語か英語か
- 志望動機や自己PRを英語で書く必要があるか
- 面接は日本語か英語か
- 面接で英語質問があるか
- プログラム中の使用言語は何か
- 現地交流で英語を使う場面があるか
- グループワークや発表があるか
- TOEIC・TOEFL・IELTSなどのスコア提出が必要か
- 事前研修や語学サポートがあるか
- 通訳や引率者のサポートがあるか
これらを確認せずに応募すると、書類提出直前や面接前に焦ることになります。
特に、締切が近いプログラムでは、英語書類や英語面接の準備に十分な時間を取れないことがあります。応募したいプログラムを見つけたら、英語関連の条件は早めに確認しておきましょう。
英語が苦手な人がまず準備すべきこと
英語が苦手な人が海外プログラムに向けて準備する場合、最初から難しい英語を勉強する必要はありません。
まずは、海外プログラムで実際に使う可能性が高い英語に絞って準備するのが現実的です。
30秒で自己紹介できるようにする
まずは、英語で30秒程度の自己紹介ができるようにしておきましょう。
自己紹介では、以下の内容を簡単に言えれば十分です。
- 名前
- 大学・学部・専攻
- 関心のあるテーマ
- 応募したプログラムで学びたいこと
- 簡単な将来の関心
完璧な文法で話す必要はありません。まずは、自分のことを短く、わかりやすく伝える練習をすることが重要です。
自分の専攻・関心分野を英語で説明できるようにする
海外プログラムでは、「何を勉強しているのか」「なぜそのテーマに関心があるのか」を聞かれることがあります。
たとえば、環境、国際協力、教育、平和、文化交流、ビジネス、テクノロジーなど、自分の関心分野を英語で説明できるようにしておくと安心です。
難しい専門用語をたくさん使う必要はありません。むしろ、相手に伝わる簡単な英語で説明できることの方が大切です。
応募理由を英語で1分話せるようにする
英語面接や現地交流で特に重要なのが、応募理由です。
以下の流れで1分程度話せるようにしておくと、かなり対応しやすくなります。
- 自分がそのテーマに関心を持った理由
- そのプログラムで学びたいこと
- 現地で見たいこと・聞きたいこと
- 参加後にどう活かしたいか
この流れは、日本語の志望動機を書くときにも使えます。まず日本語で整理し、その後に英語で言えるようにするとよいです。
志望動機の書き方に悩んでいる方へ
海外プログラムの志望動機は、「海外に行きたい」だけでは弱くなりがちです。通過しやすい応募理由の考え方は以下の記事で解説しています。
質問する英語表現を覚える
現地での交流では、英語を流暢に話すことよりも、自分から質問できることが大切です。
たとえば、以下のような表現を覚えておくと役立ちます。
- Could you tell me more about that?
- What do you think about this issue?
- How is this problem discussed in your country?
- What kind of challenges do you face?
- Could you give me an example?
こうした質問ができると、現地の人から一次情報を得やすくなります。海外プログラムの価値は、現地に行くだけでなく、現地の人と対話して学びを深めることにあります。
聞き返す表現を覚える
英語が苦手な人ほど、聞き取れなかったときの表現を覚えておくべきです。
すべてを一度で理解しようとする必要はありません。聞き返せるだけで、会話はかなり続けやすくなります。
- Could you say that again?
- Could you speak more slowly?
- What does that mean?
- Could you explain it in a simpler way?
- Let me make sure I understand.
英語が苦手な人にとって、聞き返す力は非常に重要です。完璧に聞き取る力よりも、わからないときに確認できる力を身につけておきましょう。
独学・オンライン英会話・英語コーチングの使い分け
海外プログラムに向けて英語を準備する方法は、大きく分けると独学、オンライン英会話、英語コーチングの3つがあります。
どれが正解というより、自分の目的、予算、締切までの期間によって選ぶのがよいです。
独学でよい人
まだ応募予定のプログラムが決まっていない人や、まずは英語への苦手意識を減らしたい人は、独学から始めても問題ありません。
独学で準備するなら、まずは以下に絞るのがおすすめです。
- 英語での自己紹介
- 自分の専攻・関心分野の説明
- 応募理由の英語化
- よく使う質問表現
- 聞き返し表現
海外プログラム対策では、最初から英語全体を完璧にしようとしないことが大切です。まずは、自分が実際に使う英語から準備しましょう。
オンライン英会話が向いている人
英語面接や現地交流が不安な人は、オンライン英会話を使って「英語を話す場数」を増やすのが現実的です。
特に、以下に当てはまる人はオンライン英会話と相性がよいです。
- 英語を読むより話す方が苦手
- 英語で自己紹介を練習したい
- 面接や現地交流に備えたい
- 低価格で英語を話す機会を増やしたい
- 短時間でも毎日英語に触れたい
海外プログラムでは、難しい英語を知っていることよりも、実際に声に出して伝えられることが重要です。そのため、まずはオンライン英会話で自己紹介や応募理由を練習するだけでも、かなり準備になります。
🗣️ 英語面接・現地交流が不安な方へ
海外プログラム対策で最初にやるべきなのは、難しい単語を覚えることではなく、自己紹介・応募理由・質問を実際に声に出して練習することです。特に「英語で話す経験がほとんどない」「面接で言葉が詰まりそう」という人は、まず無料体験レッスンで、自分の自己紹介や応募理由がどのくらい通じるか試してみましょう。
オンライン英会話には複数のサービスがありますが、最初から完璧に比較する必要はありません。迷う場合は、まず1社だけ無料体験を受けてみて、講師との相性や使いやすさを確認すれば十分です。
今後、海外プログラムの英語面接対策に使いやすいオンライン英会話サービスについても、別記事で詳しく比較していく予定です。
英語コーチングが向いている人
短期間で本気で英語力を伸ばしたい人は、英語コーチングも選択肢になります。
ただし、英語コーチングはオンライン英会話よりも費用が高いことが多いため、すべての大学生におすすめできるわけではありません。
英語コーチングが向いているのは、以下のような人です。
- 短期間で英語力を大きく伸ばしたい
- 海外プログラムだけでなく、留学や就活も見据えている
- 一人だと英語学習が続かない
- TOEICやスピーキング力を本気で伸ばしたい
- 費用をかけても学習習慣を作りたい
ただし、英語コーチングは高額なので、「海外プログラムに1回応募するため」だけに使う必要はありません。
向いているのは、海外プログラムをきっかけに、交換留学、海外大学院、外資系就活、国際機関などまで本気で視野に入れたい人です。
短期間で本気で英語力を伸ばしたい方へ
海外プログラム、留学、就活、海外大学院などを見据える場合、英語は「いつか伸ばしたいもの」ではなく、期限から逆算して準備すべきスキルになることがあります。
ただし、英語コーチングは費用が高めなので、すべての大学生に必要なものではありません。まずは独学、大学の英語講座、オンライン英会話などから始めるのも現実的です。
一方で、「独学では続かない」「何から勉強すべきか分からない」「短期間で英語力を上げる必要がある」「英語を就活や留学の武器にしたい」という方は、一度プロに学習計画を相談してみる価値があります。
プログリットでは、無料カウンセリングで現在の英語力や目標に合わせた学習の進め方を相談できます。いきなり申し込むのではなく、自分に本当に必要かを確認する目的で利用するのがよいと思います。
※英語コーチングは費用がかかるため、無料カウンセリングで内容や費用感を確認したうえで判断することをおすすめします。
英語が苦手でも応募を諦めなくてよい
英語が苦手だからといって、海外プログラムへの応募を最初から諦める必要はありません。
日本語で応募できるプログラムや、英語力よりも意欲・関心・参加後の発信を重視するプログラムもあります。
一方で、英語ができるほど、応募できるプログラムの幅は広がります。英語面接、現地交流、グループワーク、発表などにも対応しやすくなり、参加後に得られる学びも深くなります。
大切なのは、「英語ができないから無理」と決めつけることではなく、応募したいプログラムでどの程度の英語力が必要なのかを確認し、必要な準備を少しずつ始めることです。
まずは、応募書類の言語、面接の有無、現地での使用言語、英語スコアの提出要否を確認しましょう。そのうえで、自己紹介、応募理由、自分の関心分野、質問表現を英語で言えるようにしておくと、海外プログラムへの不安はかなり小さくなります。
英語が完璧でなくても、準備次第で応募できるチャンスはあります。海外経験を作りたい人は、英語への不安だけで可能性を閉じず、まずは自分に合うプログラムを探してみてください。
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